最初にメールで届いたのがこの写真。外径100mmほどの小さなステーター。
「巻き直して電圧上げられますか？」
実際に見ないと写真ではチョット・・・というと、届いたのが小さなヨシムラ製のステーターです。
バンク角を稼ぐ為に大きな三相交流を捨てて、小さな単相のインナーローターに変更するんだそうです。
サーキットを走るそうで、明るい電装よりバンク角が優先。
でも、やっぱり電圧はあまり上がらないらしく、少しでも電圧上げたい。
コイルは短絡していて、どっちにせよ巻き直さないと使えない、との事でお受けしましたが、
こんな小さいのやった事ないし・・・以前やったＥ-Ｌｉｎｅの半分くらいの大きさ、いや小ささ。
隙間が狭い上に内側から巻かないかんので出来るかどうか。
ここではどうでもいい事だけど、実際は他の車種（カタナ？と言われたような）に使っていたのを、
改造してGSXに流用しているとか・・・
白い保護剤を剥がしてみる。
一度巻き直してあるそうです。
コイルは１系統の単一巻きで、単純なんですが。。。
ワニスでガチガチに固めてあるので、なかなかすんなり解けてくれません。
注意しながら解くが、途中でブチブチ切れて効率が悪い。
なかなか綺麗な仕事ができませんなあ。
コイルと一緒に傘部分の被覆が剥がれてしまいました。
このまま巻いたら短絡させてしまうので・・
傘の部分を絶縁被覆してから巻いて行きます。
途中まで巻いたところで、短絡しているのに気付いてガックリ。やり直し・・・
導通を見ながら解いて行くと、傘部分ではなく根本の方でベースに落ちていた。
どこで短絡させるか分からないので、
ステーター全体を絶縁し直してから、最初から巻き直しです。
きっちり詰めて巻きたいんだけど、どうしても導線が曲がってしまい、
線同士が重なって巻きが太くなってしまう。
完成までに２回巻き直した！３回目で成功！
線径も巻き数も依頼前より増えたので、出力は上がっている筈。
費用は個体によって変わりますが、
今回は ￥３３０００- です。