ElectroSport というアメリカの製品らしいです。
写真のように（白いライティングコイルが）フライホイールの軸に当たって取りつかない・・と言う事で、
今回はチューニングというより、取り付けられるように小さく巻き直して欲しい、という依頼。
白いテープを巻いた上にワニスでガチガチに固めてあるので、先ずこのワニスとテープを取り除く。
被覆を取り除いた状態で、どれくらい当たるのか確認。
やはり巻きが太くて付かない！
しかも、解いてみたら巻き数が異常に少ないことが判明。
このまま付いたとしても、殆ど点灯してないのでは？
もう、こんなもん製品として販売しちゃイカンでしょう！
線径は０．９mm。まあ実際このくらいの太さは欲しいところだけど、
太くすることで巻き数は少なくなって電圧は上がらなくなる。
このままの線径で巻き直す訳には行きません。
ステーターの巻きスペースは、僅か幅２９mm、深さ５．５mm
おのずと巻き数も限られてしまいます。
フライホイールに当たらない様に巻きを細くしないといけない。
電圧を確保し、当たらなくするためにはどこで妥協するか・・・
線径と巻き数を決めて巻き始めます。
５層まで全巻きにして、６層目と７層目は端から１０mm程にすれば行ける！
と思ったが、当たってしまった！トホホ・・・最初からやり直しデス・・・
１層減らしました。
クロス部分は巻きが緩いので、解けないように接着剤で固定。
これでギリギリです。仮組みして紙片を入れて隙間を確認。
バッテリーを積む為にアースを外し、青線を追加して２本立ち上げます。
ワニスを塗って仕上げ、配線がローターに当たらないよう処理して、追加した青線はグロメットを通しておく。
これで一応出来上がり・・・ですが、線径細くなったし、
ノーマルよりは巻き数増えたものの、まだ足りていません。
この小さなステーターを生かすには、バッテリーを積むしかありません。
全てをLED化して電力消費を抑え、走行中ヘッドライトは消灯し充電にまわす。
電気を使うのは必要な時だけにする・・といった努力が必要ですね。